Twenty-four seven. 24 時間 365 日。“いつでも"を表す表現は日本語も英語もあまり変わらない。私はポスドク 1 年目はほぼ文字通り"いつでも"働いていた。実際には週 7 で 1 日 12-13 時間、365 日のうち休んだのは 10 日くらいである。もちろん、研究自体は楽しかったし(特にはじめは新しい環境で新しいテーマだったので)、没頭できていたというのもあるが、その一方全く別の環境でもしっかりと結果を出したいという思いもあった。

渡米前に英語の勉強を兼ねて"Suits"という弁護士が主役の法律事務所が舞台のアメリカドラマを見ていたのたが、そのメインキャラの一人である Harvey Specter がもうひとりのメインキャラである Mike Ross(当時は Harvey の弟子的ポジション)に次のようなことを言っていた。

Now when I got here, I dominated. They thought I worked 100 hours a day. Now, no matter what time I get in, nobody questions my ability to get the job done. Get it through your head. First impressions last. Suits シーズン 1 第3話

要するに「仕事は第一印象がすべて、最初に全力で頑張ることで信頼が得られる。」ということらしい。仕事の流儀というものは十人十色なので環境+自分にあった流儀を見つけることが重要なのだと思うけど、当時はこのセリフに感化され、なんとなくアメリカってそういう感じなのかなと思い、自ら進んで冒頭で書いたようなハードワークをしたのである。当時ラボ内で自分が最も働いていたかと聞かれれば自信を持って Yes とは答えられないくらいに他のメンバーも働いていた。少なくとも私がラボに Join した 2018 年当時はそれくらいハードワークなラボだった。そのハードワークの甲斐あってラボ内で数ヶ月である技術にとても詳しくなり(英語がかなり片言でも)信頼されるようになった。Covid のパンデミック以降は数ヶ月はラボに出入り禁止になり、出入りが許可されたあとも 1 実験室あたり 1 人などの制限が長期間続いたこともあり、私も含めラボ全体の労働時間は減った。


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